習い事の退会に関して

習い事というものは「続ける」ことでその知識やスキルを習得し、「定着」させるものではあります。ただ、どうしても事情がそれを許してくれない場合も多々あります。

たとえば「引っ越し」です。引っ越すからどうしてもその習い事を続けることができなくなるということがあります。転居した先に系列のスクールがあって、転居前と変わらず続けることができるということはあまりないかもしれません。全国展開のスクールであっても、どこからでも通えるほどの規模で展開しているようなところは少ないものです。

大人の場合であれば仕事の事情が変わった、たとえば転勤になった、転属になった、転職したなどという理由でその習い事を続けることができなくなるということも大いに考えられます。そのような場合もその習い事を辞めなければいけなくなってしまうことがあるでしょう。それはどうしても許されない「事情」です。

さらには子どもの習い事に関しては子どもが突然行きたくなくなったということも起こります。大人からは見ることができない、子どもながらの理由で、子どもは突然「もう行きたくない」と言い出すこともあるのです。そのような子どもをなだめて続けさせるのか、「やる気がないなら仕方がない」ということで辞めさせるのかは、大人である保護者が選択することです。

そのように習い事を「辞めよう」と考えた際に、一番ネックになるのが「退会条件」です。そのスクールとは「決まった教育を受ける」かわりに決まったお金を支払う」という契約を結んでいます。カードから引き落としがされているということもありますし、現金で手渡しているという場合もあるのでしょう。それはスクールで教わるための費用であるということは誰もが納得して支払っているのでいいのです。

ただ、入会するときに説明は受けているはずなのですが、長く通っているうちに忘れてしまうのが「退会時」の条件です。たとえばスクールの費用を何ヶ月分か「前納」していて、それは実は途中で退会しても戻ってくることはないということや、月謝とは別に「年会費」として支払っていたものも月割では返金されないというようなことがあります。

いざ「辞める」という段階になって、スクール側とトラブルになるのがこのような「ムダになる費用」の部分です。学んだ分の費用を支払うのは誰もが納得できることです。ですが、「学ぶことができないのにお金を支払う」のはムダ以外のなにものでもありませんから、そのようなお金が発生するときにスクールとその利用者の間にトラブルが起こることが多いのです。

これを防ぐためには、退会条件は常に確認しておくことです。そして「辞めるタイミング」もしっかりと考えることです。スクールに対してクレームを申し立てれば返金されるケースもありますが、やはり穏便に退会するほうがいいに決まっていますから、そこは大人としてしっかりと条件を知っておくことが必要なのです。