習い事の体験レッスンとは

自分自身が習い事を受けようと考えている場合も、自分の子どもを習い事に通わせようとしている場合も、「まずは試してみよう」と考えるのが自然です。その場所に馴染めるかどうかを見極めるということは大切です。

対して、「スクール側」にとってみればそのような体験レッスンの機会というのはまたとない「営業のチャンス」です。スクールのいいところ、そのスクールで学ぶことによって開ける「未来」に関して、出来る限り理解してもらって、「入会」してほしいと考えているものなのです。習い事スクールにとっては生徒の数がなによりも重要であり、生徒が多く集まるほど「稼ぎ」も多くなるのですから、「入会する、入会しない」というのはまさに死活問題そのものなのです。

ですから、習い事教室はあの手この手で生徒を増やそうとしています。それには段階があって、体験レッスンの受講を申し込んでもらったり、スクールの資料を請求してもらったりするための行為、それを「情報獲得」というのですが、そのような段階が最初です。

「情報」というのは「個人情報」のことです。個人情報獲得というと少し聞こえが悪いのですが、要するに「勧誘することができる連絡先」を知るということです。電話番号であったり、メールアドレスであったりするはずなのですが、それらの情報をまずは得るということがスクール営業の第一段階です。

昔であれば、そのようなスクールの営業マンが各家庭を訪問して勧誘していたものですが、近年ではそのような姿はなかなか見られません。それは「セキュリティ」や「プライバシー」に関連する人の意識が高まったからでもありますし、「オートロック」のマンションが増えてきたからでもあります。ですから、近年ではなかなか直接訪問するようなことは少ないのです。

やはりそのスクールを検討している人から「問い合わせ」をもらうということが一番自然で、「質」の高いものであるとして、各社とも現在ではそのような取り組みに特にチカラを入れています。そしてそれが第一段階であるとすれば、体験レッスンの約束を取り付ける、つまり「アポ」を取るということが第二段階です。その場ではじめて顧客と直接会うことができ、直接営業することができるからです。

そのようなスクールにとっては一世一代の貴重な機会が「体験レッスン」です。こちらは「少し様子を見てみよう」と考えているかもしれませんが、実はスクールのスタッフは全力で入会してもらおうと考えているのです。そのような場合、押しに弱い人、その場の空気に流されてしまう人などは、そのような周到な営業に対して負けてしまうこともあるかもしれません。

大切なのは、あくまでも「自分で選ぶ」ということです。自分でしっかり納得して選んだからこそ、そのスクールには意味があり、自分が本当に学びたいと感じたからこそ、身につくのだということです。体験レッスンは強烈な営業を受ける場であるということを知った上で、しっかりとそのスクールを選びましょう。